第3回 人間と社会の諸相

【対話を終えて ~感想集より~】

第1セッション  ルソー『人間不平等起源論』

テキスト :『人間不平等起源論』 中山元訳 光文社古典新訳文庫 114~121頁、140~157頁

☆Aグループ

・筆者が世界をどう見ていたかを分析しているようで面白かった。言葉の定義などについての疑問点が多く、対話の中でもかなりの時間を費やして終わってしまったが、収録されていなかった部分に書いてあったらしい筆者にとっての大前提を聞いて、もっと論理の展開についての話を重点的にすればよかったかもしれないと思った。

・野生人を今の人間と対比して考えるにあたって「野生人→生の欲求をもつ」という前提をつくって考えたが、そのようなバイアスがあってはただしく読むことができないのではと思った。丁寧な読みを再び意識したい。

・野生人の生活が、鉄と農業の導入によって社会的秩序ができ、不平等の形成へと変わっていく世界が描かれており、論理的にその過程を学べるテキストだった。

☆Bグループ

・今回のテキストは、人間の不平等をテーマにして、「必要性」「優越性」の話や法の起源などを、ルソーの思考実験をもとに描かれていた。自分は法律に興味があり、将来は法を仕事にしたい。そこで、法とは、富者が自身の財産を奪われぬようにするためのものであったと分かり、興味深かった。20193-1

・外の情報で例を出す人が多く、わかりやすく説明できているので、あこがれた。2回ほど発言できたし、インターベンションも受けることができたので、いつもよりは根拠を持って対話できたかなと思った。

・自分も含め意見を言うときには、先に簡単に結論を言うのがよいと思った。賛成なのか反対なのかがわかりづらくなってしまうので。 

第2セッション  E・フロム『自由からの逃走』

テキスト :『自由からの逃走』 日高六郎訳 東京創元社 180~191頁

☆Aグループ20193-2

・筆者が生きていた当時の価値観や文化の違いを考えると、書いてある言葉をそのまま受け入れてしまうのは危険だと思った。

・テキストが難しいため、深い読みが必要であった。後半は対話を通してある程度よめたが、前半はそれができなった。アカデメイアでは直感をどの程度大切にすべきかを考えた。

・「権威主義」のテーマが想像以上に複雑だった。ルソーの不平等が展開されていく話から「自由からの逃走」をやることで、2つの作品の間に流れがあって、考えが深まった。

☆Bグループ

・権威主義者に完全には染まりたくないと思った。匿名の権威があふれている現代で、自分がどう生きるのかを考えるきっかけになった。

・一番興味のあった分野で、ものすごくおもしろかったが、発言できなかった。権威主義的考えについて深く理解できた。

・もう少し読み込めばよかった。もっと深い議論がしたかった。内容は自分の身近に適用されるもの多かったので面白かった。