101.幸せは心の持ち方・・・知足富者

2014.3.1
市川学園理事長・学園長 古賀 正一

daisan-tou 3月は陰暦弥生(やよい)、日本気象協会の『季節のことば36選』では、ひな祭り、なごり雪、おぼろ月であり、二十四節気では啓蟄(けいちつ)、春分です。3月は、学園では卒業の月であり、また大学入試の合格発表が全て終わる月です。また年度末の決算など1年の集大成と新年度方針・予算を決め、人事と校務の分担がきまり、新年度への準備の月でもあります。

  年度が終わり、次の出発への決意と別れや出会いが人間関係を豊かにし、また強い絆をつくります。人生における縁と人間のつながりはその人の財産です。

A.今月の話題:卒業生への願い・・・幸せに生きること

 卒業は、英語でコメンスメントというように新しい出発です。卒業生諸君がそれぞれ新しい道でいかに生きるか自問しつつ、自分の目標、学問や職業にチャレンジし成長し、世のため貢献しつつ、独自の人生を幸福に生きることを念願しています。

 卒業生諸君は、学園での生活で、学問や教養の基礎を習得し、友との友情、先生や先輩との出会い、行事の思い出など青春のかけがえのない宝物を得たと思います。諸君の多くは自分の希望する大学・学部に見事入学したことでしょう。心から祝福し、君の努力に敬意を表しますが、これからがスタートです。

 一方望み通りにならず、不運を嘆き悩んでいる諸君、苦難は必ず君を強くします。人生においては寄り道や立ち止まることも大切です。私の経験でも、願った科学者の道と異なり、技術者の道に入ったが、会社の第一歩から、希望通りの部門に行けず悩みぬいたことがあります。しかし逆境の時ほど人間は成長するものなのです。

 諸君が社会で活躍する頃は、どんな職業につこうと、世界と付き合って行く国際的な視点での仕事が多くなります。日本の人口は今後減り続け、先進的少子高齢化社会を迎えます。人類が経験しなかった新しい課題を率先して解決しなければならない課題先進国です。

 資源のない日本は、諸君のような人材こそが財産です。技術革新や知恵で世界に貢献しリードすることが、日本の生きる道です。長い人生いろいろつらいこともあるでしょう。しかし目標を持ち前向きに努力を続ければ、道は必ず開けます。自分を大切に思い、自信を持ち人生や将来への前向きな自己肯定感が大切です。自ら学び続ける第三教育の達人になり、世のため尽くし、幸せな人生を送ってほしい。それが私の願いです。

 諸君が幸福な人生を送るには、まず69年続いた今の平和な日本を続けなければなりません。世界では毎日のニュースにあるように紛争が絶えません。幸福の第一の条件は平和です。幸福については古今東西多くの哲学者が幸福論を語り、最近ではポジティブ心理学、脳医学、生き方や健康学などの幸福研究が進んでいますが、幸せは心の持ち様で決まります。カール・ヒルティ、アラン、バートランド・ラッセルの3大幸福論が有名ですが、近年の大衆哲学書、生き方論、中国の古典や日本の人間学の本も全て人生いかに幸せに生きるかを論じています。最近では、NHK白熱教室でも幸福学を取り上げています。

 やはり心と体の健康を第一に、常に感謝の心を持ち、今やるべきことに前向きに真剣に取り組み、他への親切心と誠意(自分がしてほしいように人にせよ、の黄金律の教え)など重要です。昔から言われるように、足るを知ことも大切です。『知足者富』

B.2月度の学園の活動

 中学・高校の2回の入試がすべて終り、新中学1年生、高校内進生の入学ガイダンスが2月11日無事終了し、あとは3月9日(日)の高校高入生ガイダンスのみとなりました。

 お蔭様で皆様のご支援で、今年の中学入学志願者は3175名、前年度比104%、高校は1890名で前年度比127%でした。少子化の中有難いことです。 

 また2月は大学入試の月で、高校3年生がそれぞれ希望の大学を受験し、教職員は最後の応援をします。合格を期し、生徒諸君が朝から晩まで集中して、第三教育センター自習室で学ぶ姿には胸打たれます。ストイックに自分を律する姿は美しく、人生において自分の限界に何度か挑戦することは極めて大切です。『努力はいつか必ず報われる』、小職が長い人生で得た一つの確信です。

 例のない大雪の月でしたが、2月8日(土)、14日(金)は短縮授業、15日(土)は休校で、連絡等は緊急携帯メールが効果を発揮しました。

 また恒例の中1、中2・中3の合唱祭がおこなわれ、中1は8クラス、中2・3は16クラスで、課題曲、自由曲を競いました。外部審査員も入り審査が行われ、中1は1年7組、中2・3は3年・4組が総合優勝でした。中3課題曲の『大地讃頌』は、本校卒業生佐藤真先生(東京芸術大学名誉教授)の作曲によるもので、『土の歌』の最終楽章です。この合唱祭は、クラスの団結とチームワーク、調和に役立つ中学行事で、今年で8回目になりました。

 2000年に創立の新モンゴル高等学校の理事長(創立者)、校長が来校しました。モンゴルは成長著しい発展途上国ですが、新モンゴル高校では卒業生の海外留学が多く、中でも日本がトップです。海外留学生約390人のうち、260人が日本に留学し、東大、京大、東北大、大阪大、一橋大などで勉学・研究に励んでいます。理事長、校長の若さ、情熱と志の高さ、教育への熱意に学ぶこと大でした。よい学校から偉大な学校に発展し、モンゴルの将来を背負う人材を輩出したいといっています。今後留学生と本校生徒との交流も、国際教育の一環として行う予定です。

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