158.学校の広報の大切さ…学校説明会に思う

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市川学園理事長・学園長 古賀正一

主要学園行事であるなずな祭、中学体育大会、高校球技大会、芸術鑑賞会が終わり、中間試験も終了し、いよいよ2学期も後半に入ります。

さて私立学校は少子化の中、入学生徒数が学則定員どおり、または以上であることが経営上も教育上も必須です。生徒・保護者から見て選ばれる私学でなければなりません。しかも定員に限りなく近くが望ましく、定員を大幅に超過して入学させることは、他校にも迷惑をかけ、ルールに反し、文科省や千葉県などから厳しく指導されます。

少子化・地域人口格差の中、千葉県内各私立学校ともに懸命の努力をしていますが、30年度入学者は、高校54校のうち、定員充足は32校(59%)、中学は23校のうち定員充足は11校(48%)です。

当学園は、お蔭様で毎年中学・高校ともに充足し、定員にきわめて近い入学者数を守り続けています。

日頃より建学の精神、教育方針をベースに、特色や教育内容や生徒の現状を、受験生・保護者や小中学校、塾や地域によく知っていただくべく、懸命に努力を続けています。

当学園では、その広報活動の中心を校務分掌の広報部が担います。勿論理事長・校長ほか全教職員が、広報活動の重要性を認識し、常に広報活動に参加し支援することは言うまでもありません。

広義の広報活動は、非常に多岐にわたりますがその一端を述べます。

1. 広報部中心の広報

毎年作成される多数の資料のうち、特に『学校案内』(リーフレット)とそのデータ版とも言うべき『サプリ』(資料集)は、必要な情報が満載です。校内説明会はもとより、私学合同または各機関主催の説明会やフェアへの積極参加は勿論、個別の塾や地域にも出向き、きめ細かく説明しています。また帰国生向けには、海外での説明会も実施しています。あわせてホームページは、重要な媒体であり学園活動の紹介に注力しています。

2. 学園行事と広報

学園主催の説明会、特に秋の説明会は施設や生徒の活動も知っていただけ、個別の相談にも十分のれ、百聞一見に如かずの機会です。また毎週行われる『スクールツアー』は、少人数で学校施設見学、授業参観と学園の学びの雰囲気も感じていただけ、個別の質問もしやすい企画です。また『なずな祭』は、生徒の自発的活動と積極さを見ていただくよい機会です。

3. 保護者と広報

日々の教育活動、通学時等の評判、保護者の声は重要な広報のひとつです。保護者からの評価と満足度、口コミ、地域の評判などは広報にかかせません。

4. 在校生の活躍と広報

在校生の部活や各種のコンテストなどでの優秀な成績を収めた記事は、広告に比べ数倍の価値があります。雑誌や新聞の取材は、広報の絶好のチャンスとして積極的にお受けしています。

5. 卒業生の活躍と広報

最終的な学校の価値は、卒業生の各分野での活躍と永い教育活動の蓄積による伝統です。学園81年の歴史、各分野の卒業生の活躍と同窓会活動を通じた卒業生のきずなは、まさに学園の広報そのものです。創立者古賀米吉は、生徒集めに苦労しまた広報費用もままならぬ時代に、『卒業生よ、学園の広告塔になってほしい』(それぞれの分野で活躍し、学園の名を高めてほしい)と念願しました。

6. 進学実績と広報

大学進学実績は、極めて広報上重要であり、特定の難関国立私立大学の合格実績が、中学・高校受験生の学校選択に強く影響するのは事実です。しかし、大切なのは、生徒個人が本当にやりたい分野のある大学をめざすことです。安易に入学できる名の通った大学に入ればよいというものではありません。第一希望の目標は、絶対断念させたくありません。その意味で、学園は塾に進学の学びを任せるのではなく、丁寧に進学指導をします。新しい大学入学共通テスト、大学の一般選抜、総合選抜(AO・推薦など)、新学習指導要領などの教育変革にも十分に対応すべく準備しています。

去る10月27日(土)、28日(日) 本年の広報活動の集大成として、恒例の中学、高校の学校説明会を実施しました。特に中学校説明会は、例年通り一日3回(9:00~、11:30~、14:00~)行い、各回共に理事長挨拶、校長より教育方針、広報部長より学校生活・クラブ活動および入試について説明、更に各教科主任より、入試のポイントの説明が行われました。

説明会後は、施設の見学、部活動の見学、個別相談など熱心に行われました。来校者も年々増え、中学は4,500名、高校は1,400名を超える皆様に、朝早くからご来校いただき、有難いことです。

中学説明会の日は学校は休業ですが、全教職員が出勤し駅頭から学内までのそれぞれの部署で保護者・受験生を迎えました。また生徒達の歓迎の演奏や部活などを通して、生徒の活動の一端を見ていただきました。まさに学園あげてご来校いただいた皆様を歓迎しました。

今年の説明会での小職からの挨拶のポイントは以下の通りです。

1.受験生の皆さんが生きる時代は、デジタル革命を中心に技術革新がますます進み、グローバル化により更に多様な人々との交流が重要になり、人生100年という時代になる。お手本がないので、新しい仕事へのチャレンジや未知の課題解決が大切になる。

2.市川学園の建学の精神は不易不変である。
第一に、人間はみな特徴を持つ故に、一人ひとりをよく見て、特色を伸ばす教育が重要で、本校では『なずな教育』という。芭蕉の『よく見ればなずな花咲く垣根かな』という自然をうたった句を教育にあてはめ、なずなのような目立たぬ生徒をよくみてその才能を伸ばそうという精神である。
第二は自ら学び調べ、考え、生涯学び続ける第三教育こそが教育の本質で、これから重要。
今日本は教育改革の真っ只中であり、特に個人を伸ばす教育、思考力・判断力・表現力を重視する能動的な学び(アクテイブ・ラーニング)が必要だが、まさに学園の建学の精神の具現化である。

3.学園は1937年創立者古賀米吉により創立され、英国のリーダー教育を原点としている。すでに卒業生39,000人を輩出、各分野で活躍している伝統校。一方新しさでは、施設、教育共に常に進歩変革する進化の学校である。創立80周年を記念し、総合グラウンドやアクティブ・ラーニング(AL)に適したALICE特別教室を6教室、更に中学・高校の全60普通教室に黒板機能付きプロジェクタを配備し、これからのAL教育やICT活用教育を実践している。

4.教育の基本方針は、リベラルアーツ教育(広い教養教育)であり、具体的には5つの力、即ち真の学力、教養力、国際力、科学力、人間力を高めることに注力している。

5.更に生徒の皆さんが日々新たな気持ちで取り組む楽しい学園でありたい。楽しい学園は、授業・行事・部活の3本柱からなり、かけがえのない友人、素晴らしい先生、意義ある書物の3つの宝を得てほしい。更に良い学園環境、豊かな人間関係、生徒自身が進歩成長を実感できることが楽しい学園の3要素である。楽しい学園生活を通し自分の将来を考えてほしい。

最後に受験の合否は僅差です。最後まであきらめない熱意と努力が大切です。皆さんと一緒に学べることを念願しています。

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