18.強さとやさしさ~07年入学式挨拶 要旨

なずなメッセージ

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強さとやさしさ
~07年入学式挨拶 要旨

理事長・校長 古賀正一

2007 4. 9

新入生の皆さん、今日皆さんの顔は一人一人輝いています。期待に胸ふくらみ、学ぼうという真剣な気持ちがあるからです。この最初の気持ち、初心を大切にしてください。

本学園は本年4月15日で創立満70年を迎えます。1937年 創立者 古賀米吉と情熱ある教師陣、わずかに32名の生徒、支援者の方々によって開校されました。英国における優れたリーダを育てる全寮制のパブリックスクールを模範としました。

学力とともに人格の形成を重視しました。人間は一人ひとり皆違った持ち味を持つという『人間観』、その持ち味をひき出す『よく見る教育』、さらに生徒自らが意欲的に学ぶ『第三教育』、この3本の柱を建学の精神としました。

学園の特色をひとつ挙げろといわれれば、迷うことなく『第三教育』です。第三教育センターの入口に、私は『生徒の皆さんへの願い』として、「親から受ける第一教育、教師から受ける第二教育、自らすすんで学ぶ第三教育、この第三教育こそ生涯の宝、達人になってほしい」と書きました。
第三教育は、自ら意欲的に学ぶ、自分で読み調べ考えるなど向上心が中心となります。学び方、学ぶ楽しさを覚えることです。重要な柱が、読書の習慣と喜びであるので、当学園では、図書館を第三教育センターとよび、朝7時から夕方6時まで開館し皆さんを待っています。

建学の精神の上にたつ、市川学園の教育の基本方針は、目標を高く持ち確かな学力を磨くこと、人間としての大切な徳の力つまり人間力を磨くことです。
人間力を磨くには、挨拶や掃除、時間や約束を守る、人に親切にし、迷惑をかけないなど当たり前のことを日々積み重ねることが大切です。小さな積み重ねが大きな力を生む、『積小為大』です。

学校は基本的には勉強、学問をするところ、もう少し広くいえば広い教養とよい生き方を学ぶところです。また学校は健全な集団生活をするところです。友情を育て、助け合い協力し合うこと、違った考えもあることを学ぶところです。自己中心、わがままは禁物です。日々の授業やクラス、クラブ活動、いろいろな行事や寮生活など集団生活を通し、多くの素晴らしい先生、多くの友達と交流しましょう。

皆さんの生きる21世紀は、限られた地球上で、家族、友達、地域の人、日本人・世界の人々、さらには自然や他の生き物と共に助け合って生きることが重要な時代です。グローバルな『環境と共生の時代』です。
人間は一人では生きられないし、自分勝手には生きられない。自分以外の人やもののお蔭で生きているという感謝の気持ちといたわりの心を忘れないように。更に深く勉強し、目標に挑戦し、強くたくましく成長してほしい。
しかし一方、他人への思いやりと感謝の心、他人の痛みがわかる優しさを持った人間に育ってほしいと思います。

作家の司馬遼太郎さんは、『21世紀に生きる君たちへ』という文章の中で、やさしさとかいたわりとか他人の痛みを感じることは、皆同じ根っこで、この気持ちは、毎日の訓練で身につけられるといっています。
訓練とは、例えば友達がころぶ、ああ痛かったろうなと感じる気持ちをそのつど自分の中で作り上げていけばよいといっています。そうすればいじめなどの問題は決して起こらないでしょう。

最後に保護者の皆様、これから3年または6年間最愛のお子様の教育をお引き受けします。教職員一同全力をつくす所存です。
しかし立派な人間に育てるには、保護者の皆様のご理解とご協力、皆様と学園との強い絆と信頼関係なくしては出来ません。マナーやルールを守る、規律ある生活習慣をつけるなど人間の基本は、家庭での第一教育が土台になるのは言うまでもありません。どうか宜しくお願いします。

『タフでなければ生きていけない、しかしやさしくなければ生きる資格がない』(R・チャンドラー)

市川中学校入学式

07年4月7日(土) 午前10時 新入生378名

市川高等学校入学式

同上       午後 2時 新入生519名