21.学園の理想~個が輝く教職員集団をめざして

なずなメッセージ

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学園の理想
~個が輝く教職員集団をめざして

理事長・校長 古賀正一

2007.7.1

学校の価値をきめる要素はいろいろあるが、突き詰めれば、よい教育のため立派な教師の集団を形成し、それぞれが個性を発揮し教師個人として輝くことである。

小職の思いや考えを伝えるための『理事長メッセージ』を全教職員に電子メールで配信してきたが、積もり積もってこの度100回となった。学園の内部向けで あり整っていないが、新生市川学園(新校舎共学制スタートし、第二の創生の意味で新生とした)の改革の一部を知っていただくために冊子としてまとめ、11 月の創立70周年記念式典の日に発行することとした。

小職は創立者 古賀米吉が1983年6月逝去と同時に理事長に選任された。当時は東芝のコンピュータ部門事業責任者であり、多忙を極めていた。いわば二足のわらじを、会社の許可を得て履いた。
その後新校舎建設を決断したことから関与は多くなり、2000年には東芝の副社長を退任し、本格的に学校経営と教育に乗り出した。

校舎建設とともに新生市川学園として卓越した学校に生まれ変わらねば、将来はないと強い危機感を抱いた。
それには何よりも教職員の意識を変えること、危機感と情報を共有すること、共同体としての協力を得ることが不可欠であると感じた。できるだけ現場を知るた め、朝礼にでること、授業見学をすること、全員と面接し生の声を吸い上げること、教職員会議の場で話すことなど現場のにおいをかぐ努力をした。
一方意思決定機関としての「教育経営会議」を設置し意見と討議を重視しつつ、決断は理事長に集約しスピード経営を心がけた。
しかし教職員全員に意思を伝えるにはこれでは足りず、教職員全員に適宜理事長から直接『メッセージ』を出すこととした。最初は紙で配っていたが、新校舎完成とともに、電子メールで配信を継続している。

昨今考えていることを2、3述べたい。

ひとつは現在の公立を中心とする教育再生は不可欠であり、過去の国の教育方針の誤りは率直に正すことである。
現在の教育諸問題を早急に解決し、中期的に卓越した教育、人づくりをしなければ明日の日本はない。教育の世界は、企業等にくらべ世界の変化にうといし危機感が乏しい。
私学はいまや完全に選ばれる時代である。公立と私学は切磋琢磨しながら、日本の教育を良くしなければならぬ。志が必要である。公立が私学のシステムや仕組 みを学び特色を持つ。公立が全体として良くなれば、私学は改革のスピード、教育の中身、教職員の質の高さで更に先行しなければならない。なぜなら私学は公 立に比し補助金も少なく授業料も高い。教育大競争時代、私学は強い危機感を持ち更に限りない改善工夫を重ねなければ生き残れない。

当学園は、新生市川学園として、トップクラスの学力向上進学校を実現するとともに、建学の精神にある人間教育を充実させ、第三教育の達人を育成しなければならない。
知徳体にすぐれた紳士、淑女の育成、真のリーダ養成をめざす品格ある学校こそが理想の目標である。そのためには品格ある質の高い教師集団を作り上げねばな らない。よき人材の採用、研修・研究の充実、教科ごとの切磋琢磨、多忙感を除く支援などに投資は惜しまない。
学校は常に設備や施設の投資に目が向くが、教職員の教育研修、能力ある教師の待遇改善、多忙な教師の支援体制などソフトパワーに力を入れたい。
また学園は教師にとり、謙虚な学びの社会である。教職員こそ生徒に範たる学びの達人、学び続けるリーダでありたい。

『少くして学べば壮にして為すあり、壮にして学べば老いて衰えず、老いて学べば死して朽ちず』(佐藤一斎:言志晩録)