40.小さな善行が品格ある人間をつくる

なずなメッセージ

 

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小さな善行が品格ある人間をつくる

理事長・校長 古賀正一

2008. 12.1

 以下は、11月の全校生徒への放送の要旨です。小さな善行の積み重ねが立派な人格をつくること、他人がしてほしいことを人に対してすること(黄金律)が善行の基本であることを話しました。


 今日は、小さな善い行い(善行)を積み重ねることで、立派な人間がつくられるという話です。諸君は人に親切にすると、なんとなく良い気持ち(快感)になり、意地悪をするとあとで気分がわるいことを経験したと思います。

  例えば、バスにお年寄りや妊婦の方が乗ってくる、勇気が要るかもしれないが、思い切って席をゆずり、お礼を言われると気持ちがよい。年寄りの方や妊婦の方は、立っていることが非常につらいのです。諸君の中で本八幡駅前で急に気分が悪くなった方のために、救急車を呼んであげたグループがいました。あとからお礼の電話があったが、素晴らしい善行です。でも親切とか善行は、何かのお返しを求めてするものではありません。バスの停留所でお先にどうぞとゆずることも、素晴らしい善行です。バスの中や駅前など公共の場所で、市川学園生は本当に品がよく親切で立派だと言われるのが本物です。小さなことでも母親を手伝う、明るい挨拶を自分からする、勉強を自発的にする、両親に心配をかけぬことなども、当たり前のことだが善いことです。

  善行の基本原則は、他人がして欲しいと思うこと(これは実は自分が人からして欲しいことでもあるが)を人にすることです。逆に言えば自分がいやなことは、他人にもしないことが大切。多くの宗教、道徳、哲学では大体共通の基本ルールがあり、これを黄金律(ゴールデンルール)といいます。
例えば
  キリスト教では、『人がしてもらいたいと思うことを、あなたは人にしなさい』
  論語では、『自分の欲しないことを、他人にしてはいけない』
  イスラム教では、『自分が人から危害を受けたくなければ、誰にも危害を加えてはいけない』
など。

  行動まで行かなくても、心で思うことも善行の一歩で、繰り返し訓練することにより他人への親切や思いやりの心、善行に結びつく心ができるのです。友達が怪我をする、ああ痛いだろうなと思う気持ちが大切。この気持ちは訓練をすることで自分のなかにつくられます。更にこの気持ちが本当に根付くと、他国の人、他の民族へのいたわりの気持ち、理解する心にもつながります。国際化とは異質な人や異質なことへの理解であり、単に英語がしゃべれることではありません。

  また良い習慣を身につけると気持ちが良い。毎朝早く起き朝食をきちんと食べる生活習慣、始業前に第三教育センターへ行って本を読む習慣、1年続ければ達成感が味わえます。後片付けをきちんとする、約束を守る、宿題をきちんとやるなども続けることが大切。逆に校則を守らない、人に迷惑をかける、人をいじめる、バスや公共の場で大声で話す、みっともない服装や言葉、これらは全て悪いことだが、他人から見ても見苦しい。人間の品格つまり立派さはというものは、勉強だけでなく、人に親切にする、人を助ける、人の役に立つなど良いことの積み重ねで自然に出来上がるものです。黄金律を守ることです。

  昔の東京市長でボーイスカウトの最初の総長の後藤新平氏は、人間として大切なことは、『人のお世話にならぬよう人のお世話をするよう、そして報いを求めぬよう』といっています。
学園の立派さや価値というものは、校舎やグラウンド、進学実績だけではありません。生徒諸君一人一人の日々の善い行いできまるのです。