合原 一幸 先生 東京大学生産技術研究所教授

数理工学~現象に学ぶ数学~

1954年生まれ、福岡県出身、習志野市在住。1973年ラサール高校卒、1977年東京大学工学部電気工学科卒、1982年同大学大学院電子工学博士課程修了。東京電機大学工学部助教授、西オーストラリア大学理学部数学科客員教授、北海道大学電子科学研究所客員助教授、東京大学大学院工学系研究科教授、放送大学客員教授などを経て、現在東京大学生産技術研究所教授、東京大学大学院情報理工学系研究科教授(兼任)、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授(兼任)、科学技術振興機構ERATO「合原複雑数理モデル」プロジェクト 研究総括。

講座趣旨

一般にはあまり知られていないが、学問分野としての数学は、大きくふたつに分けられている。ひとつは「純粋数学」である。日本の大学のほとんどの数学科が対象としているのが、この純粋数学である。

一方が純粋数学であるとすると、他方は「“純粋でない”数学」ということになる。こちらは、応用数学や統計学などの分野である。筆者が専門とする「数理工学」は、この分野に含まれる。

数理工学は、現象に学ぶ数学である。この世の中に存在する様々な現象の背後に潜む法則を数学的に記述し、さらには現象の予測や制御を実現する。数理工学は、現代の高度情報化社会を根底で支えているのみならず、脳やガンなどの生命科学にも大きく貢献している。本講座では、筆者が創った「カオス工学」という研究領域を例にしながら数理工学の一端を紹介する。

編著書

『カオス ―カオス理論の基礎と応用』(サイエンス社/1990)
『脳はここまで解明された ―内なる宇宙の神秘に挑む』(ウェッジ/2004)
『<1分子>生物学 ―生命システムの新しい理解』(岩波書店/2004)などがある。

生徒や保護者の感想

  • どちらかというと数学は苦手なほうだが、身近な物をあつかったので、わかりやすかった。(中1)
  • 難しい話もあったが、自分が不思議に思っていたものは、現在、解明されていたことがあったり、数学のことを学ぶことによっていろいろなことが解明されていて驚かされた。(中2)
  • 話があまりよくわからなかったが、わかった部分はすべて新しく知ったことだった。(中3)
  • 脳は使えば使うほど賢くなることがよくわかった。(中3)
  • 科学者はいろいろな分野をまんべんなく知っておく必要があると思った。(中3)
  • 脳の研究において数式という言葉が出てきたのに驚きました。(高1)
  • 数理工学という名前でとても難しいことをやる学問かと勝手に思っていたが、話を聞いてみたら面白かった。自然に存在する法則性を見つけるのはとても多くの時間と集中力を使う大変なことであることもわかったが、これは自分の興味ある分野なのでこれからしっかり勉強していきたい。(高1)
  • 自分も将来工学科に進むつもりなので、今回の受講は非常に意味のあるものだった。(高3)
  • 数式等が出てくるととても難しく感じるが、日々の生活の中で自分たちの身近にあるものの中に数理工学の知識が使われていることを知り、「そうなんだ!」と感動した。(高1保護者)
  • わかりやすい形で、中・高生のための将来の方向性を導くようなお話で大変参考になりました。(中3保護者)