細矢 雅弘先生:(株)東芝研究開発センター首席技監 紫緩褒章受賞

物理と画像とイノベーション~第三教育から紫緩褒章まで~

 

プロフィール               

1972年市川高等学校卒業、東京工業大学大学院修士課程を経て、1979年㈱東芝入社。
1991~93年米国マサチューセッツ工科大学 物理学部 客員研究員。
1995年工学博士。2007年紫綬褒章を受章し、現在に至る。

講座趣旨

市川学園を巣立ってから35年が過ぎた昨年、紫綬褒章を受章しました。画像技術(電子写真技術)に関する発明・理論解析・実用化によって大きな市場を開拓し、我が国の産業と科学技術の発展に貢献したことが認められました。

自分の将来像を描けず混沌としていた高校時代、物理学科を選択し幅広く科学を学んだ大学時代、画像工学を専攻した大学院時代、そして企業で画像技術の開発に没頭した日々。専門性を高めていく険しい道のりで、自身を助けてくれたのは母校で学んだ第三教育の姿勢でした。

誰も足を踏み入れていない最先端の研究開発の苦労と喜び、発明の瞬間、特許取得と実用化の実際、シミュレーションの面白さなどについて、私が開発した技術を実例として紹介します。褒章伝達式の様子や、園遊会の写真などを交えながら。

次は若い皆さんの番です。未来の科学技術は、どんな姿をしているのでしょう? ディスプレイ、太陽電池、ロボット、自動車など、今から35年後の未来技術を一緒に考え、皆さんにその実現を託したいと思います。

保護者の主な感想

  • 技術的・専門的話も非常にわかりやすくお話しいただきよかったです。プリンターにこれほどたくさんの技術や苦労がつまっているとは知りませんでした。これからも新しいアイデア・技術を世に出してください。そして、ノーベル賞を取ってください。期待しています。(中1保護者)
  • 新製品が生れる裏では技術開発者の日々の努力があるということを改めて実感しました。貴重なお話しありがとうございました。(中1保護者)
  • 中高校生には少し難しいと思われる内容もあったが、市川高校出身の先輩が非常に大きな情熱を持って研究開発に邁進し、ついには紫綬褒章までに至り、世の中に大きく貢献していることが実感できて、市川学園生にはよい刺激になったと思う。(高1保護者)
  • 子どもが通っている先輩の中に実際に社会で活躍されている方のお話を直接聞けるのは、とても本人にとっても大きな刺激になるだろうと感じます。また、第三教育を身に付けることの大切さを感じることができました。(中1保護者)

生徒の主な質問・感想

  • 思い描いていたことを実現させるために、失敗してもあきらめず成功させて一つのものを作り上げることに感動しました。あんなにいろいろな賞をとられた先生のお話をきけて参考になった。私も夢をめざしたい。(中1)
  • 電子写真という一つの技術を十年以上もかけて成功させ、それを超える技術が現在まで無いほどにその技術が使われていて世の中に貢献していることに感心しました。一つの技術の開発に成功すれば人の生活に貢献でき、また人は追い込まれたとき、本当の力を発揮できることを学びました。(高2)
  • 研究者としての生活を知ることができてよかった。マサチューセッツ工科大学での生活が楽しそうだった。(高3)
  • 一つのことを発明するのに多くの年月がかかるのを知って驚いた。専門的なことが多かったが、いろいろなことがよくわかってよかった。(高2)
  • 研究者はなかなかすぐに新しいものを開発することは難しく多くの苦難があるが、ちょっとしたことから新しい発見をすることがわかった。苦労はするがそれが報われたときの喜びは大きいと感じた。(高2)
  • 紫綬褒章を受章するのがとても難しいとわかり、それを受賞した方が講演してくださったことにとても感動した。専門的な用語も多数あり、わからないこともあったが、物理に対する興味を持つことができた。(高1)
  • 挫折は自分を変えるチャンスだ。(高1)
  • 電子ペーパーでできたぺらぺらの薄いテレビができたらすごい!!いつか学校から黒板が消える日が来るかも……!スターウォーズみたいなこともできるかもと考えると楽しみだ。化学部なので身近に感じました。(中3)
  • 専門用語もあって、わたしには少し内容が難しかった。しかし、現在わたしたちが当たり前のように使っているレーザープリンターがどのようにして今の形になったのか、また昔はどのような仕組みになっていたのか、今のようにするのにどれほどの努力が必要だったかがよくわかった。わたしが大人になるころについて夢が広がった。(中2)
  • 電子写真がこんなにも複雑にできているなんて考えたことがなかった。説明は難しかったけれど、絵があったので僕でも少しは理解できた。日本の技術はすごいと思った。十年後、二十年後が楽しみに思えてきた。(中1)
  • どんなに険しい道も好きなことなら喜びになることを学んだ。すごいことを発見するにはすごい努力がいるのだなあ。(中1)
  • 難しかったけれど、内容的にはいろいろあってとてもおもしろかった。早く未来にならないかなと思った。(中1)