164.学校の働き方改革に思う…教員の支援と活性化の仕組みの重要さ

201905nazuna2019.05.01
市川学園理事長・学園長 古賀正一

4月は、入学式から始まり、春期セミナー、新入生へのクラブ紹介、生徒健康診断、各学年保護者会などあっという間の1ヶ月でした。いよいよ令和元年が始まり、初心にかえり日々新たな気持ちでスタートしたいと思います。

10年続けてきたSSHは、更に第3期(2019年度~23年度)5年間の指定を受けることが出来ました。実験を中心とした探求的な授業と課題研究を基盤として、自分で自分を教育できる自立した研究者を育成できるプログラムの開発を事業目標としています。

4月から新しい働き方改革推進関連法が施行され、学園はこの法案に適合する新しい働き方をスタートしました。これから成果が期待されます。私立学校は、時間外勤務等は労働基準法に定められ、法律上では、民間企業と同じで、給特法にもとづく公立学校とは全く異なります。

今回の新しい働き方改革を契機に、教職員が健康で生き生きと働けること、教職員も仕事を見直し仕事の効率があがること、卓越した教育を更に前進できること、優秀な教員応募者が学園で働きたい思うことなどが大切です。また学校経営として教職員の労働時間管理、教職員間の業務の平準化、教員支援体制の充実、適切な時間外勤務や情報共有の仕組みづくりが重要です。教職員、教育内容、学校経営の総合的メリットが出るよう推進しています。

時間外勤務の上限枠のことが、いま世の中で話題になっていますが、その上限を守ることは当然として、時間外勤務を適正化(将来は最小化)し、教職員が働きやすい仕組み(システム、インフラ)と支援体制をつくることが重要だと思っています。それなくして時間制限だけでは、よい教育はできないでしょう。

本学園では、教員が教育と生徒対応に専念できるよう、業務改善のための様々な仕組み、支援体制をいままでつくってきました。今後も更にこれを、前進させ充実させることが、成功の鍵と思っています。教職員の働き方、業務改善のため今まで実施してきたことは、下記の通りです。

1)年間の変形労働時間制による指定休日の導入
各教職員が月、火、水、金、土のいずれかを指定休日とする。全員出勤日は木曜日。

2)教員の支援体制の充実
教員室内に事務・コピーなど事務処理を行う教務助手を配置。登校指導、バス乗車指導などに教員OB、シルバー人材を活用。

3)授業準備支援
理科助手、情報助手を複数名おき授業準備や授業助手として支援。

4)会計的業務を教員の業務から法人本部へ移管
学年諸経費管理、生徒会会計、後援会会計業務、バス配車のスケジュール管理など従来教員がやっていた業務を法人本部に移管。

5) ICT活用による業務の効率化
教務時間割作成、進路情報、生徒情報、入試出願、入試情報、緊急連絡システム(教職員・保護者・生徒)、学園と保護者の情報網である『なずなネット』の管理。全教職員にPC配備、更に必要によりタブレット配備。

6) ICT 活用と授業のアクティブラーニング(AL)化による授業の改善
ALICE教室(AL向けICT完備の特別教室)を設置。全教室へ電子黒板機能付きプロジェクター配備。各種アプリケーション及びコンテンツ活用。中3以上全生徒のタブレット端末(i-pad)保有。

7)部活ガイドラインの改訂(休日含む活動時間の制限)
一部の部活顧問として外部指導者員登用、非常勤職員としての外部指導員採用。

8)生徒及び教職員の健康管理および心のケア支援
教職員の最終退勤時刻厳守と夜間機械警備導入。教員・保健室・カウンセラーの連携と情報共有。ほっとルーム設置(6日間のカウンセラー配置と生徒の相談・居場所づくり)。ストレスチェック、産業医による教職員面談。

9) ICレコーダやPCによる出勤・退勤の把握と管理

本年4月より、個人別の年間変形労働時間制を採用し、教職員が自身で自分の時間管理をするしくみを導入し、時間外の申請の適正化(部活を含む)を推進しています。

また共通時間以外に個別の働き方をするので、学校全体や学年・教科など各部門の「積極的情報の共有と各教職員のチームワーク」が極めて重要になります。このため新しいグループウェア(サイボウズOfficeなど)を導入し、またペーパレスも推進しています。

更に各種会議(朝礼、教職員会議、主任・部長会議、教科会議、経営会議)の効率化と活発な意見交換を推進しています。

いずれにしろ法令に準拠した21世紀型働き方を通じて、教職員がベストなコンディョンで教育活動と生徒への対応ができることこそが、卓越した教育、楽しい市川学園を更に推進する道であると思っています。

これまでのメッセージ:message-menu