168.国際力と海外体験の重要性

2019tobitate

トビタテ!留学JAPAN

2019.09.01
市川学園理事長・学園長 古賀正一

猛暑が続いた45日間の夏期休暇も終わり、8月31日には全教職員が出勤し休暇中の情報集約や新学期にむけた準備をしました。今年も大きな事故もなく過ごせたことに感謝したいと思います。生徒たちは、それぞれの自由な活動を通じて大きく成長したと確信しています。

2020年度から始まる大学入学共通テストについて、特に英語の民間試験の活用による4技能を試すことは画期的です。困難を乗り越え、高大接続改革を推進して行きたいものです。今の激しいグローバル時代には、共通語である英語の4技能習得、特に日本人が苦手とする「話すこと」「書くこと」についての能力アップは待ったなしです。

勿論話す内容、会議等での積極的発言、説得力や熱意、ポジテイブな行動、広い教養(特に日本のことを知る)なども、英語の卓越性と共に重要でありましょう。

英語の達人といわれた通訳の名手といえども、同時通訳の前日は、その会議の内容、専門用語を徹底的に調べ、自分の単語帳を作ると聞いています。英語力向上の努力は限りないものです。

当校では、生徒たちが英語を使うことを授業、課外活動、発表会、報告書作成などあらゆる機会で増やし、外国人が来校の折のホームステイを受けていただくネットワークも作っています。

また、出来るだけ外国に行くチャンス(学校の主催行事と共に多くの自発的応募の自主的活動)を生徒に知らせ、積極的に参加するよう、支援・激励をしています。校内、校外、国内外のイベントは、学年や教育研究部から告知し、その数は年間250件以上になります。生徒が新しい自分の可能性を知るためにも、生徒が自主的に「やってみよう精神」でチャレンジするのが重要なのです。

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トビタテ!留学JAPAN

百聞は一見に如かずのことわざどおり、聞くと見るは大違い、海外体験をし、海外交流することが重要です。特に夏休みは国際力を高めるよい機会です。あくまでも主体は生徒自身の意欲、家庭や学校はそのための激励者、支援者、アドバイザーでありたいと思います。

本校教育基本方針の『リベラルアーツ教育』の5つの力の一つである『国際力』習得の活動に関して、この夏の状況を概観してみると、以下の通りです。

  1. 学校主催の国際研修
    5つの夏の国際研修は定着し、改善されています。英国イートン校、ケンブリッジ大学、オクスフォード大学、米国ダートマス大学(含むMIT,ハーバード大学視察)、カナダ・バンクーバー島でのホームステイはそれぞれ特色があります。現地では英語を活用しての課題学習、午後のイベント、夜の討議など充実したプログラムです。中3~高2の生徒が約130名参加しました。(更に3月には、姉妹校でのニュージーランド研修もあります。)
  2. SSH国際研修(ドイツ)
    高2生10名、ブレーメンの新しいギムナジウムで実験、採集、研究発表、大学・博物館訪問など有意義な交流。
  3. 国内での英語による卓越した外国人大学生との研修(エンパワーメントプログラム)
    海外の一流大学・大学院の外国人学生と5人の生徒のグループによる1週間の集中プログラムで、すでに6年目。スタンダードとアドバンストのコースで今年は103名が参加。第一日目と最終日の生徒の英語力と共に積極性の変化・成長は目を見張るものがあります。
  4. 文科省『トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム』
    今年は8名合格。アカデミック、国際ボランティアの分野でイギリス、カナダ、ケニア、ガーナ、フィジーなどに訪問し、貴重な体験をしてきました。『トビタテ』には、2015年の第1回募集から毎年3~8名が合格、今年で累計30名に達し、全国でもトップグループです。
  5. 各種の公募に応募し合格したことでの活動
    Camp Rising Sun(NY州で1ヶ月) ;日本代表高2生1名。当校累計3人目。
    Asian Science Camp in China2019(JST主催);日本代表高2生1名。
    UWC派遣学生(経団連);イタリア校合格高2生1名。
    CMA(Change Maker Awards ;中高生英語プレゼンコンテスト)金賞受賞者の海外活動;ガーナ、ハーバード大へ。高2生2名。
  6. WSC(The World Scholar’s Cup)
    英語で総合的教養を競う。3名1グループ、討論・エッセイ・テーマ問題演習・クイズ)の北京大会に参加。5月の東京大会(会場市川学園)で選ばれた中2~高1の12チーム37名が6月に北京世界大会に参加。優秀者26名が、12月のイエール大学での最終戦への参加の権利を得ました。
  7. 個人での海外研修(自治体などの企画への参加を含む)
    20名、米国、英国、豪州、カナダ、スイス、フィリッピン、韓国、南アフリカなど。

この外にも、個人での研修旅行や家族の海外勤務地への旅行などあり。いずれにしろ国際力を身につけ、異質の文化を知るには、現地、現場、現地人を知ることに限ります。

また、それぞれの体験内容は、帰国後になずな祭及び3月のアカデミックデイで発表し、学びあいます。

この夏、国際体験(エンパワメントを含む)をした生徒は、300人以上であり、対象となる中2~高2生 約1500名の20%以上です。秋には中3生全員が、アジアの拠点であるシンガポールへ修学旅行に行きます。

海外生活経験のある帰国生も本学園では、多くなり、全生徒の15%に達しています。滞在国も、39ヶ国で、1位米国、2位中国、更にイギリス、シンガポール、ドイツ、タイ、香港と続きます。帰国生の存在は、多様な国の情報や文化を互いに知る機会でもあります。

グローバル時代、若いうちに積極的に海外に出、多様な人、文化を知り、海外から日本を見、更に日本を深く知ることが大切です。

『障子を開けてみよ、外は広いぞ』(豊田佐吉;トヨタ創業者)

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