93.卓越した市川の教育は教職員の学びから

なずなメッセージ

 

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卓越した市川の教育は教職員の学びから

理事長・学園長    
古 賀  正 一

2013.7.1

7月は陰暦名文月(ふみづき)。日本気象協会の『季節のことば36選』では、蝉しぐれ,ひまわり、入道雲、夏休みで、豊かな夏の季節感を表しています。二十四節気では小暑、大暑です。
 
さて卓越した私学教育のための要素は、①学びの環境(校舎、設備、図書館、グラウンド)、②切磋琢磨する友人・先輩、③教職員の情熱と教育力、④学園の経営力とシステムの4つが特に重要と考えています。その中でも特に③『教職員の情熱と教育力』こそが最終的には学校の卓越さを決めると考えます。本学園は学びの共同体として、教職員の不断の学びと切磋琢磨の支援、アカデミックな研究と研修のしくみ、優れたものへの畏敬の風土の醸成に力を入れています。

経営学者故ピーター・ドラッカーは、『理想的組織とは、個人が輝き自己実現し、且つ組織として成果を上げることである。』と言っています。市川学園はまさに教職員が一人一人教育力を磨き個人として輝く卓越した教育組織体を目指しています。生徒・保護者から信頼され、世の中の評価を更に高め進歩し続ける努力をしています。私学の専任教職員は、移動がなく一生涯その学校に勤務するが故に、絶え間なき研究・研修、井の中の蛙にならぬように他校を知り他流試合をする、常に最高を求めることが必要です。
 
さて本学園の教職員の研修体系は次のようになっています。初任者研修、10年研修、校内および校外公開授業、教科別研修、全員研修(なずなセミナー)、外部研修、古賀研究基金による特別研究や海外研修などがあります。また外部識者による生徒への各種講演・講義(特に土曜講座)などからも学べます。勿論これらのOff the Job Training の研究・研修とともに、日常の仕事、業務を通じてのOn the Job Trainingこそが自分を磨くものであることは言うまでもありません。即ち日頃の授業準備、授業、クラス運営、生徒指導、行事、クラブ活動、校務分掌、保護者会・面談などを通して、プロとしての経験が蓄積されます。 

25年度の主なOff the Job Trainingの研究・研修は次のようなものがあります。尚これらの研究・研修は教頭をリーダーとする研修委員会で毎年決められます。 

  1. 教科・ホームルーム基本研修・・初任者、常勤講師、10年経験者それぞれの研修
  2. 教科別研修会…7教科ごとに外部講師を招いての研修
  3. 公開授業研究会(11月2日土曜日終日)・・・SSHの5年間総括と分科会として5教科の授業研修会。他校の教職員の参加歓迎。通常の校内での公開授業は頻繁におこなわれる。
  4. 古賀研究基金の助成による個人の『特別教育開発研究』
  5. 言語技術系授業の研究・研修・・つくば言語技術研究所上級研修および国語科授業での実践検証
  6. 実践英語スキルアップ研修・・・全教職員対象に毎年ブリティッシュヒルズにて数名づつおこなっている。
  7. 教職員短期海外研修・・・本年は韓国、中国、シンガポール、米国(大学訪問)各1名
  8. なずなセミナー(全教職員対象); 外部識者による教職員セミナー。教育動向、教養教育、他校事例、国際教育、大学受験分析、生徒生活指導、危機管理など特定テーマで年2-3回。すでに36回実施。
  9. 外部の研修会や他校訪問は積極的に奨励し非常に多数・・研修報告書により全員で情報共有 

いずれにしろ市川学園教職員の学びには、限界はありません。

 『人は教えつつ学ぶものである』(セネカ;ローマ時代の政治家・哲学者・詩人) 

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最後に6月の学園のトピックスを下記にあげます。

  1. 中学3年全員シンガポール修学旅行にそなえ英語集中研修。(国立オリンピック記念青少年総合センターで1泊2日。多様な国のネイティブ外部講師による英語漬けトレーニング。)
  2. 中学3年希望者対象に、宮崎副校長のシンガポールの歴史7回ゼミスタート。(現地の英文教科書; 『Singapole; Frome Settlement to Nation, Pre-1819 to 1971』を使用)
  3. 6月土曜講座; 元日銀副総裁(元財務次官) 武藤敏郎氏、イオン執行役員(学園OB)大島 学氏、明治大学先端数理学科教授 三村昌泰氏、日本サッカー協会理事 松崎康弘氏、多摩大学大学院客員教授(元フォードジャパン会長)佐藤勝彦氏
  4. 高校2年約60名参加の市川アカデメイア2回目・・・東西の古代哲学として、アリストテレス『形而上学』、荘子『荘子』の指定箇所を熟読しての対話型ゼミナールで、年5回合計10冊の古今東西の古典を読む。
  5. 高校2年SSH生徒対象に特許の話;日本有数の特許事務所である酒井特許事務所所長酒井昭徳の講義で2クラスずつ3回実施。効果と改善点を徹底的に考え抜け。
  6. 中学1-3年、高校1年、2年のクラス別懇談会。中学3年、高校1-2年は全体会も実施。(校長・教頭からの話に続き、生活指導、大学進学の話など)
  7. 中学・高校ともに新年度生徒会役員候補立会演説会、その後役員選挙実施し全役員決定。
  8. 毎日新聞(6月11日千葉版半面)に、大きく元巨人軍監督で国民栄誉賞を受賞した長嶋茂雄氏と市川学園との縁の記事が大きくとりあげられた。60年前本学園第一グラウンドでの市川高と佐倉一高の練習試合で初めてサード長嶋が誕生した。前の試合でショート長嶋がエラーを4つ重ね船橋高に敗退し、監督が初めてサードに起用した。その時歴史は動いた。・・・人間の運命は、いろいろなきっかけできまるものである。