14.市川学園100冊の本~知の旅への出発

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市川学園100冊の本 ~知の旅への出発

理事長・校長 古賀正一

2007 2. 1

『市川学園100冊の本』という小冊子があります。

本校の第三教育部、各教科の教職員が生徒必読の書を推薦し、分野ごとにまとめ一冊ごとに簡単な紹介コメントをつけたものです。05年4月より生徒全員に配布しています。
また第三教育センター(図書館)には、「100冊の本」が専用の書架に数組用意されています。

青少年の活字離れ、読解力不足、学力低下が問題となる昨今ですが、ちょっとした指導で大人顔負けの読書家に成長します。生徒を読書好きに育てるには、教職員や保護者など大人が読書愛好家であり、範を示すのが最も手っ取り早く、折にふれて読書の面白さ、大切さを語ることが必要です。

第三教育センターの本の貸し出し統計では、昨年(06年)9月から12月の4ヶ月累計で、トップの生徒は172冊、2位160冊、60冊以上が10人もおり、その読書意欲に圧倒されました。朝7時第三教育センター開館と同時に登校し、静かに読書する多数の生徒の姿は、本当に美しい光景です。

小冊子の巻頭言に、下記の趣旨の私の読書への思いを書きました。

知の旅への出発

自らすすんで学ぶ第三教育こそ生涯の宝であり、第三教育の達人になってほしい。第三教育の達人、それは読書の達人でもあります。

さて何を読むかです。
時間は一日24時間、万人に平等に与えられています。時間を浪費している暇はありません。皆さんに是非読んでもらいたい必読の本とは、各分野の古今東西の名著、教師推薦の本などでしょう。
教科書に引用された文の原本にも、できるだけ触れていただきたい。楽しく面白い本も勿論大切だが、本当に心に響く生き方を学べる本は、いつまでも記憶に残ります。偉大な人物、偉大な人類の知に触れ、尊敬する気持ちをもつことも大切です。
そんな考えから市川学園100冊の本(中学100冊、高校100冊 合計200冊)を選定しました。

良い本に出会えるか出会えないかは、人間の出会いと同じように縁であり、偶然でもあります。すれ違うだけのこともあるし、一生友人のように付き合う本に出会える幸運もあります。本の影響で皆さんの将来が決まることさえあります。

しかし、良い本との出会いは、偶然だけで良いのでしょうか。
人生の知の旅の道案内、道しるべが是非必要です。100冊の本は、当学園に入ったら必ず出会ってほしい良書の道案内です。当然多くの人に読まれ、歴史に耐えた本が中心となっています。
最初はとっつきにくい本もあるでしょう。どの本から読んでもよいし、熟読、再読も大切です。又飛ばし読みしてもよいし、目次や序文のみ読む、手にとるだけの本もありましょう。それぞれの考えで読んでよいのです。
将来どんな大学に進み、どんな専門の職業につこうと、読んで損のない本ばかりです。深い教養を身につけ、人格を磨き、人生を豊かにする共通の基礎になる本です。健全な体のための栄養は、運動とバランスの取れた食事から得られます。健全な心のための栄養は、授業、読書、思考、交友、日々の体験や正しい行動から得られます。読書は心の栄養の主食です。一日でも本を読まなければ、一日衰えると古人は言っています。

第三教育は幅が広く奥深いが、中心はやはり読書です。
良い本に出会えること、読書の習慣をもつこと、図書館を活用すること、分からないことは本で調べることなどは、人生のかけがえのない宝です。能力として、技術として、習慣として読書を身につけること、いわば【読書ぐせ】をつけてもらいたいのです。
インターネット時代、電子メディア時代の今こそ、じっくり本を読むという読書の必要性と価値はますます増すことになるでしょう。

さあ皆さん、知の旅に出発しましょう。

その生涯において、何度も読み返し得る一冊の本を持つ人は幸せな人である。さらに、その数冊を持ち得る人は至福の人である。
アンリ・ド・モンテルラン(フランスの作家)

※ 本校HPの『市川学園100冊の本』のページもご覧ください。

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