25.学園の健全なクラブ活動のあり方

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学園の健全なクラブ活動のあり方

理事長・校長 古賀正一

2007 11.1

日本の初等・中等教育は、欧米諸国の教育と比べていくつかの特色がある。中学、高校における課外のスポーツクラブ活動の活発さ、地区/県、全国レベルでの大会の多様さは非常に優れた特色のひとつであると思う。

フィンランドの公立学校の例では、授業が終われば生徒も先生も帰校し、クラブ活動的なものは、すべて町のスポーツセンターか、または学校運動場を借用し、教職員以外の指導者が来て指導しているという。ハワイのミッションスクールでも、体育教科以外は、町のスポーツクラブに適宜加入するのだとのこと。

日本の課外活動は公立私立を問わず手厚いと思う。よい点を伸ばさなければならない。

一方昨今問題となった過度なスポーツ特待生制度や勝利第一主義は、学校教育の場にふさわしくなく、良識を持って対応すべきである。

学校は、先ずは学問をする場所であり、生徒の特色を引き出し伸ばす教育の場である。また学業とともに知徳体を磨く人間教育の道場であり、生徒同士のすばらしい出会いと切磋琢磨の場でもある。その上で学校におけるクラブ活動の特色と限度を見極めるべきであろう。

さて第一校地(旧校舎のあった創立の地、現在は人工芝のグラウンドがある)に待望のテニスコート3面と軟式野球のバッティングゲージが完成し、合わせて人工芝グラウンドの照明も増強した。これは新校舎北側の歩道拡幅等のため、もともとそこにあったゲージとテニスコート1面が使えなくなったことによるものである。10月15日にささやかなオープニング式を行った。

本学におけるクラブ活動、特に運動系クラブの活動の目的について言及しておきたい。言うまでもなく、学業とともに、学園生活をより豊かにするためのものであり、クラスや教科だけでは得られない人間教育の場と考えている。

上級生、下級生、同学年の他のクラスの友人とのクラブでの活動を通じ切磋琢磨し、顧問やコーチからの指導により、個人競技、チームとして技を磨き、自主鍛錬により自己を向上させることは素晴らしいことである。さらに他校との交流や試合により同年代の生徒からその卓越性を学ぶことは重要である。各種大会やインターハイなどで好成績をあげることも素晴らしいことであり、本人の名誉のみならず、他の生徒にも感動を与える。

しかし行過ぎたクラブ活動や度を越えた特待生制度など本学にはそぐわない。基本は、本学の『クラブ活動ガイドライン』による。

特に下校時間である6時(特別許可がある場合は7時)を絶対遵守すること、勝利第一主義でガイドラインを超えた練習時間を費やさないこと、学業に支障をきたさないことである。

まとめれば本学園のクラブ活動の基本方針は、

1.クラブ活動は学業と両立させ豊かな学園生活をおくること。学業と両立しない場合は、勿論学業優先とすること。
2.クラブ活動のガイドラインや校長の指示を守り必要により許可を得、きめたルールは守ること。
3.教職にとり、クラブ活動は人間教育の一環であり、スポーツを通じ人の道、生き方を教えること。
4.勝利第一主義はとらない。限られた時間の中で、学業を充実させながら、練習や試合でベストを尽くし、フェアープレーに徹することが尊い。
5.一人のオリンピック選手を出すことより、100人のスポーツ愛好家が生まれることや素晴らしい友人関係を重視する。
6.将来の教養ある礼儀正しくたくましい(知徳体に優れた)紳士淑女の養成こそ学園の究極目標である。

以上を念頭におき、学園らしい理性と良識あるクラブ活動に専心指導に努め、生徒の学園生活を実り多きものとさせたい。勿論運動の環境もさらに充実させたい。クラブ活動での思い出は一生の思い出であり、また先輩後輩、同級とのつながりは一生の財産である。

現在クラブ活動の入部率は80%を超え、学園は活性化している。

学園で得る宝物は3つの出会いである~よき友達、素晴らしい先生、忘れられぬ本(古賀)