38.時間の大切さと時間泥棒

なずなメッセージ

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『モモ』 ミヒャエル・エンデ(MichaelEnde)著 
大島かおり訳 岩波書店刊

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時間の大切さと時間泥棒

理事長・校長 古賀正一

2008 10.1

我々大人にとっても、特に多忙を嘆く人ほど、時間のマネージメント、仕事の準備段取り、仕事への集中力が重要である。また無意味な時間の浪費をなくすことや約束の時間を守ることなど、お互いに時間泥棒にならぬようにすることも大切である。仕事では充実した密度の高い時間を過ごし、一方自分や家族との余暇や人間としての学びの時間を生み出したい。細切れの時間の活用の工夫も一つの技術である。

以下は9月の全校生徒への放送の要旨である。


今日は、諸君の持っている『大切な時間』と『時間泥棒』について考えてみたい。全ての人間に同じだけ与えられているものは、何だろうか?それは時間、一日24時間という時間である。一生の時間は、人それぞれ寿命が違うので異なるが、一日24時間は全ての人に平等に与えられている。多忙な人でも、暇な人でも、老若男女、貧富、人種の別なく一日は24時間であり、多くも少なくもない。

自分の持っているこの24時間を如何に大切に使うかが、諸君のこれからの人生で非常に重要である。諸君は起きてから、通学、授業、食事、クラブ活動、睡眠など決まった時間があり、自分が全く自由に使える時間は少ないかも知れぬ。如何に自由な時間を生み出し、時間を有効に使うかである。

もう一つ他人の大切な時間を、盗まないこと、時間泥棒にならないことだ。

例えば授業や集会や行事に遅刻する。すると君を待つ時間または君が来たとき中断される時間は、たとえ1分でも40人の友の時間合計40分を盗んでしまったことになる。友達との待ち合わせ、部活の集合に遅れると、時間を盗むだけでなく迷惑がかかる。大人になると遅刻をいつもする人、毎回会議や約束時間に遅れる人は、ルーズないい加減な人として信用されない。信用と信頼は、社会生活で最も大切なもの。通常待ち合わせは5分-10分前に目的地に着くのが常識である。また携帯電話やゲーム、テレビなど目的もなく使用し、無為に時間を過ごすのは、携帯電話などに時間を盗まれていることだ。自分の時間を大切にする人は、他人の時間も大切にする。時間を大切にすれば、余裕がでる。余裕ができれば前向きになる。

日常とても忙しいと思っている諸君は、10分早起きし一日の時間の配分を工夫するなど生活習慣を変えてほしい。5分や10分の細切れの時間をうまく活用することも大切な知恵だ。時間を人に管理されるのではなく、自分で計画活用することこそが大切である。

時間については、ドイツの作家ミヒャエル・エンデの童話『モモ』の話もある。時間泥棒から逃れ本来の心ゆたかな自分自身をとり戻す物語である。またローマの哲学者セネカは、『人生は短い、しかし我々は人生の時間の多くを浪費している。時間を有効に使えば、偉大なことを完成できるほどに豊富に時間は与えられているのだ』といっている。

時間泥棒にならぬよう、時間泥棒に時間を浪費させぬよう、自分の時間も他人の時間も大切にしたい