ふくしま学宿

ふくしま学宿

ふくしま学宿

活動概要

ふくしま学宿は、「各分野で復興に向け挑戦する福島の人々(ヒューマン)との対話」と「福島のありのままの姿(光と影)」に焦点を当てた学びのツアーです。震災・原発事故直後から現在に至るまでの復興の歩みや復興に向け奮闘を続ける人々の生の声を参加者の皆様に感じてもらい、ツアーを通じて福島の現状について理解を深めることはもちろん、震災・原発事故の教訓を踏まえ、これからの日本・地域の将来を考えてもらうことを目的としています。

活動の感想

東京大学文科三類  丸山 穂乃果(2020年度卒業生)

  • 私は、高校1年生の時にふくしま学宿に参加しました。参加した動機は、宣伝のポスターを見かけ、「いつもとは違う環境で新しい事を学んでみたい!」という軽い気持ちでした。合宿先では、震災の当事者の方や、復興に携わる方等、たくさんの方々からお話しを伺いました。被災地の暗い現状を知る一方、復興活動において希望に満ち溢れている一面も知ることが出来ました。私が合宿を通して特に感じたのは、人との繋がりの大切さでした。伺った福島県の被災地では、復興活動において沢山の人が協力し合う姿が見られました。辛い事があっても、人と助け合って乗り越えていけば何とかなるんだ、といった気概を感じました。そして、合宿に参加した時から、私は将来、人を助けられる仕事がしたいという思いが生まれました。現在私が教育系の進路に進みたいと思っている事にも、ふくしま学宿での経験が関係していると思います。
私は当時を振り返り、「学宿に参加して良かった!」と思っています。当時は実感が湧きませんでしたが、その時肌で感じたこと、築いた人脈や経験はその後いろいろな面で私の価値観や人生に影響していると感じるからです。その面で、今足りなさを感じている人には、とにかく何かに挑戦してみて欲しいです。行動する事で思ってもいなかったような新たな学びを得られたり、後々にその経験が役に立ったな、と思える時が来るかもしれません。市川学園は、沢山の課外活動を紹介してくれて、とても恵まれていると思います。この恵まれた環境を生かして、生徒の皆さんには沢山の事にチャレンジしてみてほしいと思っています。

明治大学商学部 寺田 陸(2022年度卒業生)

  • 私が福島学宿に参加したのは高2の冬でした。参加した動機としては、以前に個人で訪問した富岡町夜ノ森地区の桜並木を見た際に、咲き誇る美しい桜に対して殆ど人のいない歩道や、周囲への立ち入りを遮るフェンスといった光景にひどいショックを受けたからでした。また、過去に部活の先輩方が参加していたのを知っていたので、コロナ禍ではあるものの開催されれば参加しようと決めていました。
    学宿では、2泊3日という限られた時間の中で、被災地である福島県の浜通り地域のありのままの過去から今に至るまでを学びました。生々しい被災の実態や、復興に向けて奮闘する方々の活動・経緯・想いなどを聞き、私達中高生がこれから社会に出て何を為すべきなのか、私達が復興を学ぶ事、普段勉強する意味とは何なのかをじっくりと考える事は、私にとっては非常に重いものでしたが、とても貴重な経験になりました。
震災から10年が経ち、当時まだ幼かった私達も社会への入り口に立とうとしています。そんな今、なぜ福島の現状を私達が学ばなければいけないのか、これについて一つの明確な答えはありませんし、学校の授業とは違って、全員が学ぶ事柄でも無いと思います。しかし、それでも「自分はこれを学ぶべき/やるべき」だと感じたのであれば、福島学宿やそれ以外の課外活動についても、是非積極的にチャレンジして欲しいと思います。特に福島学宿は、「期間の長いプログラムや海外研修はちょっと…」という人にも参加しやすいので、チャレンジする一歩を踏み出すのに最適です。また、この福島学宿をきっかけに、他の課外活動にも是非挑戦してくれることを願っています。