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2026.01.31理事長メッセージ

理事長からのなずなメッセージ#242 互いに学び合う場をつくる・・・第三教育の機会の大切さ

2026.2.1
市川学園理事長・学園長 古賀正一

  中学入試第1回(幕張メッセ)
 1月は始業式から始まり、高校入試は17日、中学入試は20日(幕張メッセ)に行われました。受験生が十分に実力を発揮できるよう、毎年のことですが万全の準備を整え臨みました。中学2回目入試は、2月4日に行われます。高3生は、17日・18日の大学入学共通テストを終え、個別大学の二次試験に向けて力を注いでいます。
 最近は私立大学の一部では、学校推薦型選抜や総合型選抜で早期に合格者を確定する傾向が見られますが、国公立大学では一般選抜(入試)が中心です。当学園でも一般選抜にチャレンジする生徒が多数おり、これからがまさに正念場です。

 そのような中、大変うれしい知らせがありました。高3生N君が、受験勉強と並行して日本政策金融公庫の第13回「高校生ビジネスプラン・グランプリ」(応募数639校5640件で過去最多数)にチャレンジし、共通テスト直前の11日東大伊藤謝恩記念ホールで行われた最終審査会(10のファイナリスト)において、「探究心に、翼を!研究マッチング【Re:Search】」(大学の研究室と高校生のマッチングサービス)というプラン名で堂々と発表し、見事に準グランプリ(2位)を受賞したことです。彼は多様なチャレンジを行い、自分の可能性を追求しようという素晴らしい人材です。自分が本当にやりたいことを、あきらめずに多様なチャレンジをすることの重要性を改めて感じさせてくれました。

 さて、1月には各業種で活躍する卒業生が集まって学ぶ会が行われました。(古賀塾と称しています)。既に10年以上23回行われ、卒業生であれば誰でも参加できます。冒頭に私が話をし、その後講演者(会のメンバーまたは外部講師)による講演と活発な質疑応答を通して互いに学び合います。
 テーマの一例は、「人生は運・鈍・根」、「企業法務の仕事」、「日系企業の海外シフトと物流企業の対応」、「商社の多様な仕事」、「俳句の楽しみ」、「働き方改革」、「漫画市場の変遷と今後の展望」、「民間企業から千葉市動物公園の園長へ」、「生成AIを使いこなそう」、「社会実装が本格化するロボットとAI」、「東洋医学と西洋医学について」、「税理士と税について」などきわめて多様です。その後の懇談会も、楽しい交流のひと時です。
 また、「生き方読書会」という保護者、教職員、卒業生、地域の方々が集まり指定読書(関係者で選ぶ)の感想を述べ合う会があります(幹事・まとめ役:学園評議員・カウンセラー)。この会は、30年近く続いており、かつては月に1回程度、年間12冊を学園に集まって学び合ってきました。コロナ禍以降は、幹事が各自の感想文をネットで集め、まとめてネット配信する形で続けられてきました。今は年6冊ほどを読んでいます。最近1年間に取り上げた書籍の例としては、「人類はどこで間違えたのか(中村桂子;中公新書ラクレ)」、「生きて死ぬ智慧(柳澤桂子;小学館)」、「みんなで読む源氏物語(渡辺祐真;ハヤカワ新書)」、「ホーキング、宇宙を語る(スティーブン・W・ホーキング;早川書房)」、「100分de名著:アリストテレス ニコマコス倫理学(山本芳久;NHK出版)」、「民話集:人はなんで生きるか(トルストイ;岩波文庫)」などがあります。

 市川市をはじめとする各地域社会には、研究会・勉強会・読書会など学び合う場は多く且つ盛んです。社会人教育の一環として行われているこれらの活動は、まさに「第三教育」です。人生100年時代において、このような会のメンバーになったり、講師になったりすることは極めて重要だと思います。

「少にして学べば、即ち壮にして為すこと有り。 壮にして学べば、即ち老いて衰えず。 老いて学べば、即ち死して朽ちず」
(佐藤一斎『言志晩録』60条;講談社学術文庫 川上正光訳)