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2011.02.01理事長メッセージ

理事長からのなずなメッセージ#64 学園3本の柱

理事長・学園長
古 賀  正 一

 今年も市川中学校の入学試験が、幕張メッセで1月20日行われました。経済環境が厳しい中、3,057名の応募者があり、8時50分より国語、算数、社会、理科の4教科の真剣勝負の試験が行われました。帰国生には、通常4教科の帰国・Ⅰ型試験または国語、算数及び英語2科目による帰国・Ⅱ型の試験を実施しました。校内の事前準備は勿論、試験前日は夕刻から深夜まで万全の体制で机をはじめ会場内の点検を実施しました。当日は早朝から教職員全員で対応し、風邪、腹痛、骨折等の一般会場で受験不可能な生徒には、病状ごと4つの部屋を用意、また保護者の待合室としてイベントホールを用意しました。試験終了後直ちに採点開始、翌々22日11時HP発表、13時より校内掲示、合格手続き実施で、受験生の便宜を計っています。

今年は第二次中期計画の3年目であり、是非干支のウサギのように跳ぶ年、ジャンプの年にしたいと思っています。グローバル(国際化)、サイエンス(SSH)、進学実績を市川学園3本の柱として重視しています。

1. グローバル(国際化)の柱

今日本は平成の開国といわれる国際化時代です。教育も例外でなく、グローバルな視点が大切です。韓国やBRIICS(ブラジル、ロシア、インド、インドネシア、中国、南アフリカ)等新興国の発展は、経済のみならず教育においてもめざましく、日本に追いつけ追い越せの勢いです。当学園も帰国生、海外留学、海外との交流も多くなりました。教育コンテンツも海外から入ります。若者が内向きといわれる中、生徒の海外大学進学希望も出てきています。学園からグローバルに活躍できる人材を多く輩出したいと思っています。

チャレンジ精神をもつよう、生徒の背中を押してあげるがことが大切です。また我々教職員自身が国際的視点、異文化理解、英語力をつけ、学園も国際的雰囲気のある『内なる国際化』にも注力しています。英語教育の重要性は勿論、国語教育や他教科にもグローバルな視点を求めています。

2. サイエンスの柱

これからは文科系、理科系に限らず科学的知識と科学的思考の素養つまりサイエンス・リテラシイが大切です。SSHは3年目に入りますが、他校交流、他流試合も多く、大学や他校のシンポジウムにも参加し、学園に大きな影響を与えました。現高校1年生の理系志望が多くなったことはうれしく、SSH効果です。他の教科もSSHと連携協力、新しい試みにチャレンジし、課題研究、考えさせる指導、双方向性の授業、発表など盛んにしています。今年は海外提携校とのSSH海外交流をいたします。これらは全て自ら学ぶ『第三教育』につながっています。

3. 進学実績の柱

今後は国公立大学の進学実績、特に最難関国立大学実績の向上を目指します。それには日常の中1から高3の授業が魅力的であり充実することです。本校では授業は学校の生命線であると考え、新人から経験豊富なベテランまですべての教師が授業力の向上にむけて日々切磋琢磨しています。今年は、正月休み中も高3生徒のため自習室を開き、一部の先生方には受験指導をしていただきました。進学実績向上のためにやれる経営サポートは十分にします。難関大学入学は、ゴールではなく、人生で本当に自分がやりたいことを達成するためのスタートです。

『Think globally, act locally』ということばがありますが、視点を世界に大きく広げ、その上で足元のやるべきことを着実に実行して行くことが重要と考える昨今です。