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2012.02.01理事長メッセージ

理事長からのなずなメッセージ#76 成人になるということ

理事長・学園長
古 賀  正 一

  2月はまさに大学入学試験の季節です。1月15日、16日の大学入試センター試験も終了し、いよいよ大学の2次試験に多くの生徒達がチャレンジします。昨年末から年初(学園休業中)にかけての第三教育センター自習室の解放に続き、高校3年生の要望を踏まえ、センター試験後2月下旬まで、夜の自習室の閉館時間を延長しています。(教師との相談含め最終21時までとしました)

若いうちに集中して脳を使い勉強する体験を持つことは、自分の努力の高さを知り自分の能力をストレッチする(思い切り伸張させる)上で極めて重要です。社会人になり難しい仕事や創造的仕事にチャレンジする時、研究に没頭する時など自分の努力の限界に挑戦する必要があり、過去の集中的な勉強体験が役立ちます。目標とする大学への合格は勿論ですが、この努力体験により、時間の集中とリラックスのメリハリや時間の上手な使い方、健康の管理など多くの知恵を体得します。試験のない世界、競争のない世界は一見楽しそうですが、本当に幸福かどうか分かりません。一度も真剣勝負をしないで社会にでると、社会は毎日がいわば試験ですので、耐えられなくなることもあります。『若いうちに苦労せよ』とはよく言ったものです。時々校内自習室を見回ると、生徒の顔が引き締まってくるのがよく分かります。一生懸命やっている姿は本当に美しいものです。長い目で努力は必ず報われるものです。全員が目標とする進路に進んで欲しい、と日々祈る気持ちです。

さて学園も、今年で共学4期生(新制高校64期)が卒業します。昨年、共学1期生(61期)が始めて成人になり、恩師を囲み成人を祝いました。今年は3月、春分の日に共学2期生(62期)が集まり、学校内で成人式と祝賀イベントを行います。当学園は、広域からの生徒が多いので、各地域での成人式では、小学校時代の友人とは会えるが、学園の友人と会うことが少なく、是非学園全体での成人式をやりたいとの要望に応えたものです。

卒業生有志が実行委員会をつくり熱心に企画してきました。卒業後久方ぶりの交流で、再会を喜び、恩師への沢山の報告もあることでしょう。学園は勿論同窓会としてもバックアップします。

小職は市川市社会教育委員長として、今年も1月8日市川市の成人式に参加しました。男女共に着飾り華やかであり、式も和やかなうちに整然として祝われました。当該成人年の若者と1年後成人の若者が成人式実行委員会を作り企画した主体性のあるものでした。参加者64%と高い出席率でした。また恩師のビデオメッセージ(小学校・中学校の先生)のコーナーもあり、学園も浅地学年主任以下62期の先生方のメッセージを見ることが出来ました。

最後に、62期卒業生諸君の一段の飛躍を願っています。下記は、諸君へのメッセージです。

諸君のチャレンジ精神が日本を変える・・青春とは心の若さ

成人になり心からおめでとう。社会の一員として自分で考え行動する自由と大人としての権利を持てることになる。半面、自由には責任、権利には義務が生じる。責任と義務を果たせば、日本ほど自由な国はない。責務を果たした上で権利を主張する人間になってほしい。先ず自分に厳しくということである。

諸君の一生で一番大切なことは、生涯学び続けること、即ち第三教育の達人になることである。20年30年後に日本を背負うのは、確実に諸君自身である。持ち味を生かし随所でリーダー(主人公)となれ。口先の批判人間より課題を解決する行動人間たれ。世界で活躍する場は広い。人生はたった一回、自分が心からやりたいことを求め、世に貢献してほしい。強くなければ生きて行けないが、同時に人の痛みが分かるやさしさのある人間たれ。道に迷ったら、やり直しが利くのも若さの特権である。

サミュエル・ウルマンという米詩人が、青春という詩の中で、『青春とは、人生の一時期を言うのではなく、心の若さを言うのだ。つまり情熱、勇気、チャレンジ精神など心の持ち方だ。』といっている。常に新しいことにチャレンジする勇気と情熱を持ち続けて欲しい。